|
登山口でもある雨飾高原キャンプ場のオートサイトでテントとタープを張っておき、
登山から戻ってきてからは何もしなくても大丈夫なように準備を整えて
登山に適した服に着替えて登山口へ向かったのはお昼12時ちょうど。
10月の日暮れの時間を考えるとこの時間の出発がすれすれでしょう。
キャンプ場の少し高い場所の区画から200mほど下った登山口から登山道へ入ります。

登山口の写真を今回撮り忘れてしまい昨年9月の時の写真を使いました。
登山計画書の提出を忘れないようにして、入山です。

途中、下のスキー場のリフトの鉄柱の様な看板があり最初は○合目の表示なのかと思いましたが
400M毎の距離表示だと後に知りました。
いずれにしても分子の数が11になったら到着するという事です。

まずは湿地帯の上を整備された木道で進みますが
ハイキング気分で歩き易かったのは最初のここだけでした。

いきなり目の前に立ちはだかったのは蛇のようにうねる木の根っこ、苔の生えた岩、、
どう考えてもつるっと滑りそうです。
手袋を持ってきて良かった、
ではなくて後々を考えると登山成功の可否にまで影響する必需品でした。

ここから先、荒菅沢まではすれ違う下山者が大変多く
滑って迷惑をかけないようにするのが精いっぱいで両手がふさがり
写真を撮る余裕など全くありませんでした。
前方の視界が開けてここから下方に見える沢までは下りになるのだと初めて知りました。
あの高い岩山が目指す雨飾山頂でしょうか、、、

上からカメラのズームを最大に利かせると登山者が沢を渡っているのが見えました。
後にここが荒菅沢だと知りました。

前方に立ちはだかる赤く色づいている山の稜線右側をやはりズームアップしてみると
登山者が列をなしているのが見えました(こうしてみると皆、下って来ているみたいです)。
山頂方面へ向かうのには下方に見える沢からあそこまでは登らなければならないわけで結構愕然としました。

この時上空ではヘリコプターが旋回をしており何事かあったのかと思いましたが
雨飾山はこの10月の連休が紅葉のピークを迎えており登山客もやはりピークだとの事です。

先程の沢までやっと下り着き、沢は飛び石を利用して渡れそうな事を確認しました。

この荒菅沢(あらすげざわ)は日当たりが良く格好の休憩場所になっていました。
が、周りは全て下山して来た人達でこれから登頂する人は誰もいないので先を急ぎました。
山で会う人は老若男女だれでも「こんにちは」とご挨拶をするので
この日は1000人単位で挨拶を交わしたと思います、、、
中にはこれから山頂へ?と尋ねてこられる人も居りましたし
上でこちらが登るのを待っていてくれる人達がほとんどで待たせては申し訳ないので
余計に早く登らなくてはというその場その場がずっと続いてしまい情けない事に最後は息が上がってしまいました。
この荒菅沢までは距離的には山頂までの半分以上は来ているのですが
目の前に立ちはだかる急斜面の大きな山を見上げると本番はこれからだと
気を引き締めざるを得ませんでした。
沢から登山道への案内は矢印の赤ペイントです。

ここからは急傾斜、岩場、ガレ場、ブッシュの連続で
ほとんどが両手両足で踏ん張りながらの登りが続きます。
写真だとひょいと乗り越えられそうに見えますが実際には必死になってロープにぶら下がってよじ登る事になります。

何度となく滑りそうになりつつ下って来る人と挨拶を交わしながらなんとか登って行き、
気が付くと周りの木々が低くなってきて視界が開けて来ました。


ふと、遠くを見ると登山口のキャンプ場らしきものが見えました。

ズームアップしてみると管理棟が確認できるので間違いはないみたいです。

段々と低木が肩から腰くらいの低さまでになりますが足元の悪さは相変わらずで
周りが見えるようになった分、今度は他の心配が出てきました。

登山道は尾根伝いに沿って続いているので左側は千尋の谷、、
滑ってバランスを崩しほんの数歩でも左側に足を踏み外せば命の危険があります。

ここからは手前の1894mのピークまで険しい岩の尾根を一気に登ります。

振り返れば遠くまで見渡せるようになっていました。

前方にはもはや岩登りとしか思えないような険しく狭い登山道が続いています。

スカート姿のおしゃれな山ガールが下りてくるのを待ちます。

ここはどうやって登るの?というほど大きな岩をよじ登らなくてはなりません。

はしごはビール会社の協力で設置されたみたいです。
はしご設置以前は鎖場だったのでしょうか、、、

ようやく手前の1894Mのピークに到達、
ここからはクマザサ(隈笹)の広がる笹平まで下ります。

背丈ほどあるクマザサの向こうに目指す山頂が見えますが
あと一回、立ちはだかる急傾斜を登らなくてはなりません。

笹平を横切り麓に到達し少し登ったところで下の案内板が、、

ふりかえれば・・・!
これはカメラをほぼ真下に向けて撮った写真で足を踏み外せば
先程の荒菅沢まで転がって行ってしまう事は疑いようがありません。

ここからが最後の難関です。
岩を手でつかみ三点支持を守って必死によじ登って行きます。

横ではなく後ろがもはや千尋の谷になっています。

先程の笹平を振り返ってみます。
向こうが登りに見えてしまうかもしれませんが実際はカメラを下に向けて見下ろしている訳で
登山道右下の真っ黒く見える池の水面を見れば角度が分かると思います。

ようやく山頂のとなりにある少し低い頂へ到着しました。

目指す山頂はもう目の前です!!

山頂には3人ほど、今日私以外では最後であろう登山者が三名残っていました。
先程の笹平は眼前遥か下で雲に覆われて来ました。
さながらここは天空に浮かぶひょうたん島のようです。

山頂はやはりここよりも少し高いみたいです。
逸る心を抑えていよいよ山頂へ!
午後2時02分ついに山頂へ到着です。

山頂を表す棒標の下に登山道維持の為の鉄製募金箱がありました。
今日頂上まで来られたのは登山道が整備されていた事も大きくあり
お礼の意味も含めて500円玉を入れさせてもらいました。
ランメーターの表示は
時間:1時間59分09秒
距離:4.44km
平均スピード:時速2.23km
最高スピード:時速9.01km
登り:861m
降り:93m
カロリー:385
高度:1957m
カロリーは多分計算方法の違いによって誤まってはいそうですが
高度は6mの違いだけなのでおおよその信頼はおけそうです。
山頂から先程の隣の頂を見ると同じくらいの高さにも見えなくもないですが
周りに対象物が他にないのでそう見えてしまうのかも知れません。

山頂でしばらく写真を撮影したり登頂メール(圏外だったので圏内自動送信で)を打っているうちに
残っていた登山者も下山して行きたった一人の山頂となりました。
その内に山頂部の高さまでも雲に覆われ始め一気に気温が下がり汗で濡れていた身体が冷えて来ました。
たった一人、しかも周りは暗くなってきて後から登って来る人はもう誰もいないとなると
結構不安になってきたりします。
もし足を滑らせて落ちたりでもしたら雪に覆われて当分は発見されないんじゃないかなどと、、
山頂から笹平を見下ろすとやはり先程の隣の景色とは若干異なります。
こちらの方が切り立っているのかオーバーハング感が強いみたいです。

ズームアップして登山道を見てみるとまだ下山している人たちが見えました。

やや安心感を取り戻して午後2時30分過ぎに下山を開始しました。
雲が上部にあるという常識からこれは山頂を見上げている写真なのかと思いましたが
よく見てみると笹平を見下ろしている写真です。

こちらも同じく見下ろしているのですが、
雲に覆われて崖なのか丘なのか分からなくなっています。

やっとクマザサに覆われた平坦な場所へ下り着き少しほっとします。

笹平へ到着。
もちろん登って来る人などいませんし下山している人の気配も前方に全く感じられません。
冬眠前の凶暴な熊が出てきたらどうしようかなどとまた不安感が出て来てしまいました。
※行きにすれ違った登山者の8割くらいの人は熊用のベルをぶら下げていたので。

ここから1894mピークまで登りです、、、
登山口まで170分(2時間50分!)とは書いてはありますがそんなにのんびりしていては真っ暗になってしまいます。
疲れが出てきていて少し登るだけで身体が悲鳴を上げているみたいに感じます。
ぬかるみに足を取られながらも1894mピークにどうにか到達、
下りてきた山頂方向を見上げると雲に覆われてみる事が出来ませんでした。

ここから梯子の急な岩場を降りなくてはなりません。

滑ったらもうおしまいだと見下ろせば確信できます。
下りの方が怖いといのは本当かも知れません。
垂直に近い梯子なので後ろ向きで下りるしかないので下は見えなくなりますが、、、

冷や汗をかきながらようやく荒菅沢に到着、
到着する少し手前で他の下山している人に追いついて熊の心配から解放されました。

ここまでくればもう先が見えてきたので不安は一気になくなり休まずに登山口を目指します。
行きのブナ平を抜けて根っこに足を滑らせないように、、、

ここまで下って来てなんとなく滑らないコツというか足の踏み場所が分かってきたような気がします。
スキーのこぶを利用してスピードをコントロールしながら曲がる時の要領で
足を乗せる岩や根っこでブレーキをかけながら降りて行けば良いのですが
その時にあまり踏ん張らないようにして足を乗せる角度と岩の向き、
次の踏む場所との距離を調整しながら足を乗せる岩を選べば滑らずに下って行けます。
決して飛び下りたりせずにしなやかに脚を運ばなければなりません。

この頃には周りの草花を見る余裕も出てきました。


午後4時13分、無事に登山者で賑わう登山口へ到着!

ここから舗装道路を上り今日の疲れを癒してくれるであろうキャンプ場のテントへ帰還です。
この舗装道路の登りの楽な事ったら今までなかったかも知れません。

|